■
旧東京市が市内の路面電車やバスを公営化してから100年目になることを記念し、2011年7月14日から9月10日まで、江戸東京博物館で特別展示が開催されました。特別展示室を使った一般的な展示のほか、駐車場には実物の電車2台、会議室ではアイデアを公募した吊り革デザインの展示など、様々な企画が開かれました。この中で、鉄道模型の展示について当会にお声掛けをいただいたことから、路面モジュールの展示が実現しました。
■
展示モジュールは東京都電の風景に限定し、都電全盛期(1960年代)の風景と、近年の都電荒川線の風景に大別してそれぞれエンドレスを構成しました。既作、新作をあわせて40台を超えるモジュールが参加し、会場内唯一の「動く展示」として、御来場の皆様に楽しんでいただくことができました。また、同会場では「RM MODELS」編集部による、実際に開閉できる勝鬨橋の路面モジュールの展示も行われ、橋の中央が開閉するたびに来場者の歓声が上がっていました。
■
会場には、博物館での展示の一環であることから、各モジュールが都電路線網のどこをモデルとしているのかなどの解説を置き、単に「見て楽しむ」以上のことを見る方に伝えられるよう工夫を行いました。当初集まったモジュールは、都心部よりも外周部の風景が中心でしたが、会期後半には銀座通りなどのモジュールも追加され、都電とともに成長してきた東京の街の姿の一端も伝えることができたと考えています。
■
3月に発生した東日本大震災の影響で、一時は開催が危ぶまれた展示でしたが、会期が変更になるなどの影響はあったものの、連日多くの方にお越しいただき大盛況となりました。長期間にわたり、また混雑も相当なものであったため、モジュールや車両のメンテナンス、会場担当者の確保、来場者とのコミュニケーションなど様々な課題もありましたが、それぞれ乗り越え、大過なく展示を終えることができました。御来場いただいた皆様、ありがとうございました!
|
|