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路面モジュール 規格の応用

   「公式規格」のページでは、最も一般的な寸法及び線路配置のモジュールを紹介しましたが、こうした標準的なモジュールの枠内では再現できない風景や線路配置を制作したい場合もあります。こうした場合も、路面モジュールの規格に基づいて互換性を保っていれば、必要に応じた様々な形のモジュールを作ることができます。最低限、

  • モジュールの端部の「机の上からレールまでの高さ」と「複線間隔」
  • モジュールの長さ
  • 勾配やカーブの制限、建築限界、電気配線
 の3つが規格に沿っていれば、それ以外は自由に製作して全く問題ありません。

公式規格の中での応用

 前のページで紹介した公式規格のモジュールと完全に互換する(他の公式規格モジュールで置き換えることができる)範囲でも、様々な風景を制作できます。

・モジュール寸法の変更
 モジュールどおしの接続に影響しない部分であれば、手前や奥(直線モジュールのみ)にモジュールの寸法を広げたり縮めたりすることもできます。広い風景の再現や大きな建物を設置することも可能でしょう。
 ※ただし、一般的な会議机の奥行(450mm)よりも奥行きが長くなると運転会などでの設置が難しくなります。

・連結モジュール
 複数のモジュールを連結した形で、広いモジュールをつくることもできます。最小曲線半径(120mm)と建築限界(複線間隔25mm以上など)、接続部分の寸法が守られていれば、モジュール内での線路配置を自由に取ることももちろん可能です。
 また、大きな寸法のモジュールは、必要に応じて適宜分割することもできます。組み立てたときに公式規格のモジュールと置き換え可能な寸法であり、接続部分の規格や建築限界などが守られていれば、あとは自由な発想で風景を作りこむことができるでしょう。
 規格の要点をもう一度掲載しておきます。
  • 直線モジュールの長さは310mm(またはその倍数)にする
  • 接続部分にはユニトラックを使う
  • 接続部分の複線間隔は25mmに揃える
  • 曲線の半径は120mm以上にする
  • 勾配はなし
  • 建築限界を守る
  • フィーダーと目印ラベルを正しく付ける
  • 接続のためにモジュールの高さを揃える


公式規格と共存できる応用

 公式規格のモジュールとの交換ができない線路配置でも、混用や接続に支障の出ない範囲であれば、さらに多様な応用が考えられます。いずれの場合でも、上に挙げた要点だけは必ず守って下さい。

・内回りコーナー
 モジュールをL型に配置するような場合は内回りコーナーモジュールが必要となります。専用のものを作ることも考えられますし、右図のように長さ125mmの補助モジュールを用意すれば、公式規格のコーナーモジュールを転用することもできます。(この場合、フィーダー接続時に注意が必要です。)

・折り返し線
 外側線と内側線をΩ形に線路で結び、折り返しとなるように配置したモジュールです。接続部分の寸法さえ規格に合っていれば特に大きさの規定はありませんが、スムーズな走行のためには、なるべく大きな曲線半径を確保し、Sカーブになる部分には間に短い直線をはさむことが重要です。
 折り返し線を用いることで、エンドレスを作る場合でもモジュールを円形に組み合わせる必用がなくなるため、例えば壁に沿って一直線状に配置するなどより自由なレイアウトが可能となります。また、端から一台単位でモジュールの増減が簡単にでき、設営も容易であるため、T-Trak Networkの運転会では非常に重宝しています。

・T字形モジュール
 二台使ってモジュールを日の字形に配置したり、折り返しモジュールなどと組み合わせて、モジュールの配置にさらに変化をつけることができます。寸法は各種考えられますが、コーナーモジュールを基本としたもの(上)と、直線モジュールを基本として必要に応じ補助モジュールを用いるもの(下)の例を右図に示します。

・分岐や交差
 入り組んだ線路配置も路面電車の魅力の一つです。小型ポイントや交差線路などの製品も充実してきていますし、分岐や交差を組み込むことも可能です。直線と曲線など、複数の種類のモジュールの機能を兼ねることもできですし、うまく配置すれば運転にも変化をつけられるでしょう。交差部分の無電区間対策と衝突対策が重要です。

・右側通行/左側通行の変更
 左側通行の日本型モジュールと、右側通行の大陸型モジュールを混成する際、間に平面交差などをはさむことで進行方向の調整を行うことも考えられます。衝突にはくれぐれも注意が必要です。

 さらに様々な風景、特に線路の配置を工夫するような場合は、この公式規格の枠内だけでは対応できない部分が出てきます。このため、必用に応じて各種のローカル規格が作られており、それぞれスムーズな運転を確保できるようにしています。これらについては次のページでご紹介します。

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